教本ジプシー
数多くある美容室から
自分ぴったりなヘアサロンを選ぶことは
なかなかたいへんです。
「どうかな?」と
キャンペーンや、宣伝チラシを見て
いざ、カットしてもらっても
「思ったとおりにならない」
「期待したのにがっかり」
「なんだか、私には合っていたかった」
と、残念な気持ちで、次を探す。
そんな美容室巡りを
繰り返していたこともありました。
教本も
バイエルから始まり
アメリカ系、ヨーロッパ系を試し
ひとつのメソッドが
全員に当てはまることはなく
でも、教本を使った
その先の出口を見据えて
(私の場合、ひとりでピアノに
取り組める自立、楽譜の理解と
好きなピースに手が届く、ピアノの楽しみ)
結局は、ひとりひとりに合わせる努力と
教本をかみ砕く理解を持って
方針があれば
どんな教本でも「使いよう」なのかと
思うようになり
いつしか、教本選びも
「大変な作業」から
「なんでも選べる楽しみ」に
変わっていきました。
私の教本選び
考え方
1.「うた」を歌うように
導入で、うたをうたったり、
からだを使ったりして
呼吸、拍子感、リズム感、フレーズ、
表現、想像力を養いたい。
2. 視覚と体感を結ぶ
黒鍵、白鍵の区別
二個と三個の黒鍵を視覚的にとらえ
かたまりを体感する。
上がると下がる、
真ん中、高い、低い、
おとなりさんや飛ぶなど、
読譜を意識した
感覚を音符につなげる。
3. 「ミドルC」で
最初から、大譜表で導入する。
中央ドから、少しずつ範囲を広げる。
4. 当分の間は、ハ長調。
ここは、考え方がわかれるところです。
最初から、全調を導入する教本や
ポジションを決めないやり方もあるのですが
色々な調を入れると
混乱する可能性があり
少しでも、絶対音感を身に付けると
期待したい理由があります。
もちろん、生徒さんによっては
感覚のキャパが広く
手探りで移調したりする子は
遊びながら、様々な調を体験します。
しかし、感覚的な音階の「はば」は
(ピアノの平均律、全音と半音の並び)
ハ長調で、馴染んでからの方が
いいように思うのです。
それを考えると
バイエルというのは
和声感も含めて、徹底しているかなと
思います。
和声感というのは
和音記号やコードネームを
すぐ言えたりすることではなく
ドミナントとトニックや
緩急の横に流れる自然な動きを
感覚的に捉えることだと思うのです。
その感覚を繰り返しながら体感し、
身に付けたら
どんな調でも感じることができると
思っています。
固定ド、絶対音感で身につけ、
相対音感で応用する。
そこを目指します。
5. 好奇心をあおる
教会旋法、無調の曲、
民族的な曲、
めまぐるしく転調するポップスなど
子どもの中では
クラシックも含めて横並びです。
歴史がどうの、時代順がどうのと
子どもには無関係で
音楽のみがそこに存在するだけです。
だからこそ、
耳と感性を育てるのは
情操がもとになっていると
考えています。
豊かで美しいと感じる情操を刺激し
やがて創造性を発揮できる
そんな気持ちで、教本を見つけようと
心に思いました
コメントをお書きください
蔵谷雅子 (水曜日, 13 9月 2017 00:58)
素晴らし蔵谷先生のセミナーをまとめた上で、ご自身のお考えも書かれてあり、勉強になりました
蔵谷雅子 (水曜日, 13 9月 2017 01:01)
ミスして送りました
ごめんなさい
素晴らしくミメ先生のセミナー内容をまとめていらっしなると、書きたかったのに、お恥ずかしいです
蔵谷雅子先生 (水曜日, 13 9月 2017 02:46)
お読みいただき、ありがとうございます!
自分を振り返る機会になり、じっくり考え
レッスンに活かすセミナーでした。
いつか、お会いしたいですね!